2006年11月18日 (土)

書評:覇者の戦術―戦場の天才たち

Hasyaタイトル:覇者の戦術―戦場の天才たち
著  者:中里 融司
出 版 社:新紀元社
価  格:¥ 1,835(税込)
ISBN   :4883172783

著者の中里融司さんは、マンガ原作者出身の小説家で戦記物を書いている方のようですね。
本書はジャンル分けの難しい本ですが、著者の経歴も併せて考えると、戦争を題材にした創作に役立つ資料的な書籍といえます。

内容は、古代からワーテルローの会戦までの戦闘を題材に、戦術の内容や変遷を解説したものになっています。
図版も多く、読み応え十分な内容です。
戦闘も、鵯越や長篠など、歴史好きがニヤリとするような品揃え。
戦記物やファンタジーの創作に興味のある方は、何はともあれもっていて損はない1冊です。

結構根強く売れている本でもあるので、是非、続編を出してもらいたいところです。
両世界大戦や現在の戦争にも興味がありますし、今回取り上げられなかった関ヶ原やカエサルの闘いぶりなど、読んでみたい戦闘は結構ありますので。

◆今日も読んでくれてありがとう

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2006年9月24日 (日)

書評:政治萌え!

Politicsmoe1_1タイトル:政治萌え―国会ゆるゆる観察日記
著  者:雄山 スズコ
出 版 社:司書房
価  格:¥ 650(税込)
ISBN   :4812814715

秋の連休を利用して、墓参りに田舎に旅行してました。
物心ついて初めての旅行にはしゃぐ甥っ子が、自分で滑って頭を打って怪我をしたので、クルマで病院まで連れて行ったのですが(見知らぬ土地でもカーナビが有ると便利だね)、その病院で待ち時間に読んでいたのが、この政治4コママンガです。

政治4コマというジャンル自体は、業田良家さんなんかが有名ですね。

雄山スズコさんは、同人サークル「桃熊薬局」で政界パロディギャグ漫画「国会コメディ」シリーズを描かれている方のようです。
商業誌では、エンターブレインでゲームのパロディマンガを書かれているようです。

肝心の本の中身ですが、同人誌の中から良作を選りすぐったようで、結構面白いものになっています。
全体に批判的なニュアンスは少なめで、毒を好む人には物足りないかも知れませんが。

ボクが気に入ったマンガは、「周辺事態」をわかりやすく説明している「ガイドラインのヒミツ」、常識人の菅さんが、天然の鳩山ゆっきーに翻弄される「年金ハリケーン」……あ、どっちも主人公は鳩山ゆっきーか……

さて、書評なので、少し辛口なことも書いておくと、このマンガ、マンガとしては面白いけど、タイトルにある「萌え」とか、作者の主張する「学園コメディ・ギャグ」の要素は上手く表現されていませんね。

ま、おっさ~んで萌えようというのが、土台無理なので、これだけ良質のギャグに昇華できていれば十分ですが……

なんにせよ、久しぶりに新しい才能を見かけて嬉しい読書体験でした。

◆今日も読んでくれてありがとう

■今日ご紹介した本

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2006年9月 2日 (土)

書評:星のプリンキピア-アストロ!乙女塾! 下

Astro0401 タイトル:アストロ!乙女塾!星のプリンキピア 下 (2) (文庫)
著  者:本田 透
出 版 社:集英社スーパーダッシュ文庫
価  格:¥600(税込み)
ISBN   :4086303132

[あらすじ]
乙女塾を恐怖に陥れたバンパイヤの正体が明かされる。
人々の誤解と憎しみが、人工精霊に300年の孤独を強いる。
星のプリンキピア、堂々の完結。

『星のプリンキピア』下巻は、解明編・解決編ということで、かなりスピーディでスリルあふれる展開です。
読み始めたら、息もつかず、思わず結末まで読み進んでしまいます。
中世から近世への転換期に活躍した実在の人物と架空の人物を織り交ぜながら描かれる伝記風アクション小説として一級の作品ですね。
『アス乙』出版というチャンスを貰った本田氏が、そのチャンスを存分に活かした感じがします。

見所は、愛と祝福の中に生まれた人工精霊が、誤解と憎しみの連鎖にとらわれ、憎しみという「人間らしい感情」に囚われ、苦しみと孤独に追いやられる展開です。
本田氏は、人が緩やかに狂気に陥る姿や憎しみから逃れなれない自己嫌悪など、人間の悲しい暗黒面を描くことを得意としていますが、『星のプリンキピア』は、そんな本田氏の本領発揮というところでしょう。

『星のプリンキピア』では、中世人が囚われる憎しみと孤独は、大豪院3姉妹の末っ子である茜によって反芻され、これが二つの時代を結び、人間の「どうしようもなさ」を強調しています。

そして、そんな二つの時代の「人間のどうしようもなさ」が、主人公ヒカルのバカ・パワーに癒されることで、人々が自らを縛る憎しみの鎖から解放されていく……

もちろん、それはファンタジーです。
現実の世界では、人間はいつまでもどうしようもなく、救いの瞬間は訪れることもないでしょう。

ただ、そんなファンタジーを読んでひととき過ごすのもいいかもしれません。

◆今日も読んでくれてありがとう

■関連ページ
書評:星のプリンキピア-アストロ!乙女塾! 上
書評:『アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする』
書評:『アストロ!乙女塾!』

■今回ご紹介した書籍

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2006年7月25日 (火)

書評:国家の崩壊

Kokkanohoukai書  名:国家の崩壊
著  者:佐藤 優
出 版 社:にんげん出版
価  格:1,680円(税込み)
ISBN  :4931344119

本書を書いた佐藤優さんは、あの鈴木宗男先生の腹心としてロシア外交を牛耳っていたノンキャリの外交官です。
まあ、外交を巡る小泉・真紀子・宗男戦争(背後には「一度も総裁選に出るとは言っていない」福田康夫先生が隠れていたわけですが)の巻き添えで、1年以上拘置所暮らしという、一種のムショ帰りの方です。

ムショ帰りというだけで人生観は変わってしまいそうですが、佐藤さんはかなり腹の据わった方のようで、ムショ暮らしが長くなったのも、ムネオさんを庇ってのことだそうです。

本書「国家の崩壊」は、同じくムショ帰りの宮崎学(キツネ目の男)が、ソビエト崩壊を目の当たりにした「スパイ」である佐藤さんに、ソ連崩壊の裏事情をインタビューしたものです。

前作「国家の罠」が推敲を重ねて、無駄や脱線の無い名文であるのに対して、本書は、佐藤さんの講演を口述筆記したもので、少し文章としての完成度は低い感じがします。

とはいえ、本書で書かれるゴルバチョフ登場・ペレストロイカ・バルト三国の離反・10月革命以降の武力衝突といった波乱の「歴史」は、手に汗握るドラマといえます。
こんなドラマを経験すれば、日本という国が小さく、そして、日常は決して安泰ではないと腹も据わるというものです。

佐藤さんや宮崎さんが、本書に「ソ連の崩壊」ではなく「国家の崩壊」と書名をつけたのも、盤石と思われている日本という国家も、決して安泰ではなく、簡単に崩壊するのだと警鐘を鳴らしたかったからだということのようです。

そんな動乱を経験したロシアが、20年を経て、いまではBRICsと呼ばれれ、急成長を実現しているのは感慨深いものです。

他国の歴史ではありますが、BRICs市場を理解したい人や、ユーラシアの現実を学びたい人は、是非読んでみてはどうでしょうか?

◆今日も読んでくれてありがとう

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2006年7月17日 (月)

書評:いわゆるA級戦犯

A_kyu著  者:小林よしのり
出 版 社:幻冬舎
価  格:1,400円(税抜)
ISBN  :4344011910

関西からの新幹線の席上で、時間つぶしに読み始めた本書で、つい、不覚にも涙してしまいました。
さすがに、小林よしのりと言う人は、漫画家としては、申し分なく一流だと痛感させられました。

とはいえ……

本書は、首相の靖国参拝賛成派、それもA級戦犯の分祀反対派の小林よしのりの著作なので、眉にたっぷり唾をつけて読まなければなりません。
確かに、東条英機も広田弘毅も、愛すべき"おっさん"としての側面はあったでしょう。
A級戦犯の皆様は、別に悪魔でも妖怪でもない、ただの人間だというのは、その通りです。

言ってみれば、彼らは単に運が悪く、それ以上に、期待されるほどには有能ではなかった、ただっそれだけでしょう。

そんな、ただの"おっさん"が、日本人全員のキリストとして十字架を背負い、絞首刑になったというのは、あはれであり、悲しい話です。

そんな人たちの名誉を回復すべきだという、小林よしのりの主張には頷けます。
でも、それと首相の靖国参拝は別物ですから!

首相は「国民の代表」ではないので、彼が靖国参拝をすることは、国民がA級戦犯を免罪したことにはなりません。
むしろ、政治家が宗教を利用して、自分の権威を高めるという意味しかありません。
行き着く先は、祭政一致の絶対王政でしょう。

ボクは、今の靖国参拝派は、単に靖国を政治利用しているだけのように見えます。
本当に戦争で亡くなった人を敬うのなら、政治家なんて生臭い連中ではなくて、市井の民草が、気軽にお参りできるように、徹底的に靖国から政治色を排除した方が良いのにと思います。

ま、靖国や戦犯というのは、日本人のトラウマそのものなので、あと百年は解決しないでしょうね。

そんな違和感を感じながらも、ボクは、この本は読むべきだと思います。
人間としての「A級戦犯」に迫る"フィクション"として、十分に面白く、世の中で知られていない、日本人なら知るべき事実も書かれているからです。

とはいえ、小林よしのりは、薬害エイズ、教科書問題を渡り歩いた稀代の扇動家……
扇動されて人生踏み外さないようにね。

◆今日も読んでくれてありがとう。

■今日紹介した本

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2006年6月25日 (日)

書評:星のプリンキピア-アストロ!乙女塾! 上

Astro0301タイトル:アストロ!乙女塾!星のプリンキピア 上 (1) (文庫)
著  者:本田 透
出 版 社:集英社スーパーダッシュ文庫
価  格:630円(税込み)
ISBN   :4086303051

[あらすじ]
ドイツ,AD1541……
謎の錬金術師は、ついに賢者の石を完成させた!
石が完成したそのとき、石の持つ巨大なエネルギーは錬金術師を滅ぼし、残された弟子に人類救済の夢を託す。
錬金術師の名はファウスト、弟子は名を持たぬ男ファントム。
今ここに、世界から拒絶された男の数百年にわたる遍歴が始まる。

って、前巻からつながってないやん!!

第一巻も(出版8ヶ月を経て)重版がかかり、絶好調の『アストロ!乙女塾!』もいよいよ第三弾!
地道に実績を積んできた本田透先生の本格始動です。

天才ファウストの陰として、その意思を継ぐファントムは、まさしくセカイ系雑誌「ファウスト」に対抗して、キモイ系雑誌「ファントム」を創刊した本田透の象徴です。

話も、錬金術師の抗争を描いた中世ヨーロッパの裏歴史と謎のヴァンパイヤに襲われる乙女塾の危機をパラレルに描く本格的な伝奇小説に仕上がっています。

そして、今回の主役は、これまでちっとも目立たなかった忍者・茜さんです。

自己嫌悪から自分自身を追いつめ、すべてを失っていく茜。
本田文学の真骨頂です。

今回は上巻ですので、お話しは「続く」なのですが、きっと下巻では、本田文学のテーマである、疑似家族による救済が描かれるのでしょう。

本当の本田透は、この作品から始まるといえるでしょう。

下巻の発売が楽しみです。

◆今日も読んでくれてありがとう

■関連ページ
書評:『アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする』
書評:『アストロ!乙女塾!』

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2006年6月22日 (木)

日本企業はカルロス・ゴーンの夢を見るか?-ゴーン革命と日産社員

Nissan書名 :ゴーン革命と日産社員―日本人はダメだったのか?
著者 :前屋 毅
価格 :¥560(税込み)
出版社:小学館 (2004/04)
ISBN :4094161953


「ゴーン革命と日産社員」という本を読んでいて、Σ(°Д°)ガーンと頭を殴られた気がしました。
そこに書かれている"ダメな日産"が、ボクの会社にそっくりだったからです。

そこに書かれていた日産の姿とは…

       
「他責の文化」にどっぷりと浸かった企業体質

「やっぱり、質を変えなきやいけない。サイズじゃなくて、質を変えるということについて、われわれはあまり成功してこなかったということだとおもいます」
 塙はいった。「質」を変えるためにルノーとの提携の道を選んだのだ。
 その「質」とは、いったい何なのだろうか。それについても彼はつづけて語った。
 「営業にいわせれば、『技術担当が、お客さんの欲しがるクルマをつくってよ』という一語につきるわけです。ところが技術担当のほうでは、『おれたちは、いいものをつくっている。売れないのは、営業がだらしないからだ』となる。こういうことを、両方で言い合っている。
 あっちが悪いんであって、おれじゃない、と。そんなことを言い合っているあいだは、なかなかトータルとしての力がでるわけがない」
 自分で責任を感じるのではなく、それを他部署に押しつける「質」こそが、ニッサンの問題だというわけである。それを塙は、「他責の文化」と呼んだ。

ああああ、どこかで聞いたような
それも、昨日とか一昨日とか……

技術者さんに「ヒット商品が出ませんね」と話を振ると、技術者さんは「だって、営業が一生懸命売らないんだもん」と答え、営業は「だったら、売れるものつくれよ!」と返す。
日産では「他責の文化」というそうですが、うちの会社では「内向きの議論」と呼ばれていますね。

こんな責任のなすりあいは日本文化なんでしょうか?
それとも、人間とは、そういう生き物なんでしょうか?

ともあれ、この本では、日産はゴーン・ショックで「他責の文化」を脱却したと書かれています。
脱却したそうです。
一時期、業績も回復して、V字回復なんて言われましたね。

でも……また業績を落としているようです。
所詮、ゴーン改革はまやかしだったのでしょうか?

たぶん、自動車という産業は、とっくに成長期を過ぎていて、どう頑張っても限界があるのでしょう。
きっと、企業の淘汰が進んでいくのでしょうね。

たまたま日本の場合はトヨタが世界No.1に向けて快進撃をしているので目立ちませんけど、世界中で自動車会社の再編が進むと思われます。

そういえば、世界最大の自動車会社はGMは、良い噂を聞きません。

>米GM、また格下げ・銀行信用枠の削減で(日経)
>米GM、融資枠を担保付きに・格付けは下落(日経)

GM、もうダメなのかな?

ま、GMに思い入れないからいいけど(っておい)

GMや日産を反面教師にして、自分の会社や日本人が「他責の文化」から抜け出せるよう、出来る限りのことはしたいですね。

無駄なあがきかもしれませんが……

◆今日も読んでくれてありがとう

■今日紹介した本(Amazon)

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2006年5月30日 (火)

ミヤダイ先生、本田透を語る-ボクらは誰にも出会えない

昔、小林よしのりと論争を繰り広げ「オレはハイソになったので、漫画家ぶぜいと議論するような不毛なことはやらねぇよ」(意訳)と言って、偉くなってしまった宮台真司先生が、本田透さんの「電波男」をネタにオタク論を論じています。

>「援交少女3世代に男のコたちはガクブルなのだ」の巻

まあ、実際の内容はオタク論というよりは、ブルセラ世代交代論ですが……

で、本田透さんに関係あるのは、このへん……

> ミ:え?と…前回のお話だと、今どきの女のコたちは本田透さん
>   が言うように恋愛資本主義に毒されてるんじゃなくて、男の
>   コたちとのコミュニケーションに満足ができないから、しか
>   たなくお金やルックスに走ってるっていうことでしたよね。
>   本当はロマンチックなのに、実利的なふりをしてるんだって。
>   どうして本田さんはそれを恋愛資本主義だって勘違いしちゃ
>   ったのかなぁ?

残念ながら、ブログからは「前回」の内容が読めなかったので、「今どきの女のコ」が、どう「コミュニケーションに満足ができない」のか?
また、その結果、どんな風に「お金やルックスに走ってる」かということが分からないので、私の勘違いかもしれませんが、どうも宮台先生は、本田理論を読み誤っているようなのです。

宮台先生は、本田透さんが「恋愛資本主義(*1)」の名の下に、女性を断罪する理由として、ルサンチマンがあると見ているようです。

> 宮:男のコたちは、同世代の可愛いコが自分の手の届かない存在
>   だということを、自分自身に納得させるために、「ケッ、金
>   で釣られやがって」と自己合理化するようになったんだ。違
>   うのに。

違うのに。

本田透さんが「二次元へ逝こう」と言っている背景に、ルサンチマンが無いとはボクも思いません。

でも、本田透さんが言っている「恋愛資本主義」というのは、女性が男性とのコミュニケーションに絶望して、お金でコミュニケーションを買っている現象自体を意味しているのです。

つまり、女性が、ホスト(等のイケメン)から、自分の理想とするコミュニケーションを束の間の幻想として金で買う、その原資は、援交を含めた風俗ビジネスにより、男(ブサメン)から巻き上げる。

このように人と人との「恋愛」が金銭を媒介にしてのみ成立する社会の到来を「恋愛資本主義」と呼んでいるのです。

だから、援交少女が、心の中では孤独だろうが、暖かいコミュニケーションを求めていようが、そんなことは関係ないのです。

そして、ここからが教祖本田の本領発揮なのですが、彼は、そんな孤独な援交少女と、同じく孤独なオタク少年は、結局、どうあれ「わかりあえない」と見抜くのです。

確かに、二人とも孤独ではあるけども、決して「出会う」ことはないのです。

それはあたかも、TM NETWORKさんが『Human System』で歌ったように……

♪『少女は泣きながら目を覚ました ひとりぼっちで
♪鏡に話しかけてる同じ毎日 同じ白い顔
♪少年はポケットにナイフしのばせて くちびるかみしめる
♪汚れたシャツのえりもと いつもの朝といつものいらだち
♪出会えない ふたりのrelation
♪街角で今 すれ違ってゆく
♪捜してる 互いのaffection
♪めぐり会えたら 何かが変わるのに
(作詞:小室みつ子 作曲:小室哲哉)

ほとんど多くの人間は、そんな孤独受け入れて、相応の社会性を身につけて、ケコーンもすれば、浮気もしながら、楽しく生きていくのでしょう。

しかし、オタクという生き物は、魂の純粋性を追い求めるあまり、最も純粋な精神世界である「二次元」へと旅立っていくのです。

なるほど、援交少女の孤独を理解し受け止める努力も、自分がイケメンとなる努力も放棄している点では、怠惰と非難されるかもしれない。
しかし、そんな努力をしなくても、二次元に理想の少女がいるなら、彼らを止める手段はないでしょう。

たとえ宮台真司に嘲笑されたとしても……

◆今日も読んでくれてありがとう

■参考文献(Amazon)
 ・『電波男』本田透(著)

■参考CD(Amazon)
 ・『humansystem』TM NETWORK

(以下注釈)

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2006年5月29日 (月)

書評:ウルトラ・ダラー

Ultra_dollarタイトル:ウルトラ・ダラー
著  者:手嶋 龍一
出 版 社:新潮社
価  格:1,575円(税込み)
ISBN  :4103823038

え?もう五刷り!?

と、瞬く間に売上げを伸ばしている『ウルトラ・ダラー』、すでに読んだ人も多いかと思います。

「ウルトラ・ダラー」というのは、「北」が開発したという、現在流通しているニセドル紙幣「スーパー・ノート」を超える究極の偽札だそうです。

まあ、「オマエの国は偽札作っているだろう」と名指しで書かれた「北」の心中をおもんばかるや、「大変ですね」としか言いようがありませんが……

で、よせば良いのに「北」は、この小説に、まっこう反論してしまったそうです。

「元」外交官というか、元ラスプーチン、佐藤優さんは書くところによると……
(以下、『直言』連載 外交のワナ 第6回「『ウルトラ・ダラー』に関する北朝鮮からのシグナル」から引用)

> 「事実は小説より奇なり」と言うが、インテリジェンスの世界で
> は、小説の方が事実をよりリアルに表す場合がある。

> 日本でも、最近公刊された一冊の小説がインテリジェンスの世界
> に激震を与えている。NHK前ワシントン支局長の手嶋龍一氏の
> 『ウルトラ・ダラー』(新潮社)だ。

佐藤さん、『ウルトラ・ダラー』の内容を真実だと言わんばかりです。

> 筆者は、本書が刊行されてから3ヶ月くらい経ったところで北朝
> 鮮(朝鮮民主主義人民共和国)から反応が出ると予測していたが、
> 思ったよりも早く、それも意外な形でシグナルが送られてきた。
> それを読み解いてみたい。

さあ、「北」の反応は!

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2006年3月31日 (金)

書評:アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする

Astro2タイトル:アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする
著  者:本田 透
出 版 社:集英社スーパーダッシュ文庫
価  格:590円
ISBN   :408630287X

[あらすじ]
地底大戦勃発!! ヒカル絶体絶命!!
100万の生徒会連合に囲まれ絶体絶命の藍原ヒカルたち「アストロ乙女塾」面々の前に現れたのは空飛ぶ円盤! 学園を飛び出し、遙かなる地底世界へ! 『電波男』本田透、今回も"ヤリスギ"です。

さて、アストロ乙女塾も待望の第二巻!
読み終わった感想は「ラノベって、こんなに面白かったんだ」

いきなり、10万人の敵の前に放り出される一行。
これでどうなる!とハラハラドキドキさせられ、その後はジェットコースターのように、めまぐるしく話が展開して、あっと言う間にエピローグまで……

ひさしぶりに夢中で読める作品でした。

前作では、第一作ということもあって、導入が堅く、長く、入り込むまで大変でしたが、二作目だからか、本田さんの腕が上がったせいか、すんなり作品世界に入り込めました。

中身は、いつものごとく、ハチャメチャなギャグワールドですが、オタ知識で思わずニヤリ、ヒカル達のドタバタで思わず笑いをかみ殺すはめに!

そして、すべての闘いが終わった後、静かで優しい時間が訪れる。

ホノカの「遊び疲れたら、いつでも戻っていらっしゃい。あたしは…ずっと待ってるから…」というセリフに、ああ、この幸せなアストロ世界も、夢のように儚く、いつか終わりを告げるんだな、としんみり……

だけど、ヒカルにはホノカがいて、ずっと待っていてくれるんだ……

だが!オレには誰もいねぇ!!
(ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━━┻

◆前作「アストロ!乙女塾!」のレビューを読む

◆今回紹介した本

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2006年3月22日 (水)

書評:巨大投資銀行 上

bank題名:巨大投資銀行(バルジブラケット) 上
著者:黒木亮
出版社:ダイヤモンド社
価格:1,700円(税抜き)
ISBN:4-478-93065-1

「巨大投資銀行」は、何年か前に週刊ダイヤモンドに連載していた経済小説です。
バブル期前後の外資系投資銀行を舞台に、投資銀行がどのようなビジネスを行っているのか描いています。

なにせ登場人物も多く、話自体、投資銀行というなじみのない世界を描いているので、最初は、すんなり話が頭に入りませんが、上巻も真ん中頃まで読めば、なんとなく面白くなってきます。

アービトラージの基本理論とか、金融工学の雰囲気を学ぶにはいいと思います。
ただ、金融工学については、専門的な内容には触れていないので、すこし食い足りない感じもします。
あと、外資の人の行動様式が学べるのは楽しいですね。

まだ、上巻しか読んでいないので分かりませんが(下巻は品切れで、まだ届いていない)、投資銀行や外資の手口を知りたい人は読んでみてはいかがでしょうか?

ただ、黒木さんの小説は、なんとなく色気がないというか、萌えないので、理性以外の物も満足させたいなら、幸田真音さんとかの方があっているかも知れません。
それに、単純に娯楽小説を求めている場合は、もっといい小説もありますしね。

◆今回紹介した本

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2006年2月26日 (日)

書評:三国志異聞 我、独り清めり

warehitori題名:三国志異聞 我、独り清めり
著者:氏家琴子
出版社:新風舎
価格:1,600円(税抜き)
ISBN:4-7974-2884-8

「我、独り清めり」は三国志の英雄の中でも、若干マイナーな郭嘉を主人公にした小説です。
郭嘉は、正史に「不品行」と書かれているせいで、少しやさぐれたアウトロー的な人物のイメージがある曹操の軍師ですね。
曹操が、非常に高く評価していたことや、若くして無くなったことから、切れ者の青年軍師として、女性の琴線に触れそうなキャラクターです。

もっとも、曹操を主人公にした三国志マンガ「蒼天航路」では、正論を声高に主張するも、曹操にことごとく無視される、曹操や劉備の引き立て役に甘んじてました。

本書では、郭嘉を「不品行」と詰られながらも、根は善良な好人物として描いています。そんな彼を引き立て、もう独りの主人公として活躍するのが、郭嘉に拾われた美少年「蔣瑛」です。

蔣瑛の郭嘉に対する純真な思慕の情が、この小説のテーマです。

全編を通して、二人の不器用ながら誠実な生き方が涙を誘いますが、残念なのは、結末の蔣瑛の……

ここは、もう少し何とかならなかったのでしょうか>氏家殿

郭嘉の生き様に興味のある方には、是非読んで頂きたい一冊です。

◆今日ご紹介した本

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2006年2月22日 (水)

書評:フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました

free_kitamiタイトル:フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました
著  者:きたみりゅうじ
出 版 社:日本実業出版
価  格:1,400円(税別)
ISBN  :4-534-04001-6

今日は、最近なんとなく気になる「きたみりゅうじ」さんの「フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました」(なげぇよ!)をご紹介。

きたみさんは、漫画も書けるテクニカルライターとして活躍されてきた、新進気鋭の作家さんです。

作風は、ほんのりとした感じで、絵柄の柔らかなタッチも相まって、独特の優しさがあります。
特に、このマンガがいいですね。

きたみさんは、「新卒はツラいよ!」で見て、なんとなくファンになりました。
で、税金の勉強もしたかったので「フリーランス…」を買ってみました。

「フリーランス」と言ってますが、税金の仕組みや節税のイロハが書いてあって、サラリーマンにも楽しく読めました。
まあ、出来れば、サラリーマン用の確定申告本も書いて欲しいところです。

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2006年2月 5日 (日)

仕事は楽しいかね?

shigoto年末年始から体の調子が悪くて、ブログの更新も滞りがちですね。

サイトバレしたくないので、ネットには個人情報を書かないようにしよう!
と思ったら、日記が書けなくなりました。
そんな毎日……

さて、ネットストーカーのヨシミ22歳さんに疑惑をもたれてしまいました。
「オマエ、ホントウは受験生じゃないだろう」と……

続きを読む "仕事は楽しいかね?"

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2005年11月27日 (日)

書評:美少女キャラの描き方

01タイトル: 美少女キャラの描き方
著 者: ゴー・オフィス 林 晃(はやし ひかる)
出版社: グラフィック社
値 段: 1,280円
ISBN: 476611034X

何年かぶりにイラストを描いてみようと思っいます。

いいイラストを描くには、良い道具をそろえた上で、良い見本を見ながら、良い理論書で勉強するのが近道ですね。

というわけで、良い道具は追い追いご紹介するとして、まずは、良い見本兼良い理論書です。

02この「美少女キャラの描き方」という本は、1999年に初版が出て以来、2005年に8刷りまで刷られている隠れたベストセラーです。

見本の絵も、しっかりとしたデッサンで描かれ、これに簡潔だけど的確な解説がつけられており、読むだけで、絵が上手くなるような気がします。

左のページは、女の子の描き方として、体を薄くかけば上手く見えるというテクニックを解説しています。このほかにも、肩幅による年齢のかき分けや、目の位置など基本から応用までのテクニックが満載です。
(見本と解説のコラボレーションが絶妙)
(あと、表紙の絵も標準的美少女とロリ系とお姉さん系の描き分けの見本だというのはヒミツです)

美少女の描き方に悩んでいる方は、一度読んでみてはいかがでしょうか?

◆「美少女キャラの描き方」についてAmazonで調べるなら

(2005.11.27)

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その他の書評も用意しています。
本家サイト「ありのままの現実」
  → http://homepage2.nifty.com/sober_reality/
楽しい情報をそろえてお待ちしています。是非一度ご来訪ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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2005年11月20日 (日)

書評:論文基礎力養成講座 民法

ronkiso_minpoタイトル: 論文基礎力養成講座 民法
著 者: 柴田孝之
出版社: 日本実業出版社
値 段: 3,800円
ISBN: 4534039581

論文基礎力養成講座は、司法試験機械的合格法で有名な、LECの柴田講師の新作です。

本書の特徴は、まず、各単元で、その単元の典型論点の論証を学び、次のユニットで、その論証を使う論文問題を解いて、知識を実践的に鍛え上げるという構成です。

論点・論証も、単に論証ブロックが書かれているだけではなく、その論点が、なぜ問題になるのか、また、その論点は、どのような場面で使うのか、といったことも解説してくれています。       

ボクは、基本書や予備校の講義ではよく分からなかった論点の意味が、この本で学ぶことで、目から鱗が落ちるように理解できました。
論点の理解という意味では、非常に役に立つ1冊だと思います。

とはいえ、この本にも欠点はあります。
それは、練習問題に、若干言葉足らずな物があるということです。       

例えば……

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2005年11月17日 (木)

Photoshopで描く萌えイラスト

竹熊先生、今度は、萌えイラストを描きはじめした
とはいえ、ネタなので、萌とは似ても似つかぬ姿ですが……

萌えイラストと言えば、そのものズバリな本を持っていたので、ご紹介。
Photoshopで描く萌えイラストです。
photoshop

この本自体は、萌えの講釈と言うよりは、萌えイラストが描ける人向けに、パソコンでイラストを描く方法を紹介したものです。

線画の取り込みや彩色、フィルターの使い方などPhotoshopでイラストを描きたい方は、ぜひ参考にしてください。

もっと詳しくAmazonで調べたいなら!

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