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2020年8月28日 (金)

まちカドまぞく【アニメレビュー】

2500

さて、今日のアニメレビューは、第二期の制作も決まった『まちカドまぞく』です。

ちょうど一年前の19年7月からの放映です。
ジャンルは、魔法少女ものですが、特徴としては悪役である魔族の少女を主人公にしたということです。

というと、バットマンの世界を悪役ジョーカーから描いた『ジョーカー』のようなハードな作品をイメージしかねませんが、かなり緩いコメディになっています。

ある日、夢のお告げで、自分が魔族の血を引いていると知らされ、魔族として覚醒した女子高生、吉田優子(よしだゆうこ)は、一族にかかった呪いを解くために、魔法少女を探し出し、倒し、その生き血を魔族の祖先の霊が宿る像に捧げなければいけないことになります。

歴代の魔族が敗北を続けたせいで「吉田家の使える生活費は月4万円まで」という呪いがかかっているのです。
なお、医療費・教育費・暖房費は、ある程度融通が利く呪いになっています。

優子は、魔族としては「シャドウミストレス優子」と名乗っているのですが、周囲からはシャミ子と呼ばれています。

そんなシャミ子の同級生、千代田桃(ちよだ もも)が魔法少女と判明し、シャミ子は挑みますが、シャミ子は、生まれついての虚弱体質で、相手にまったくダメージを与えられず、敗退。
これで勝ったと思うなよ~」と捨て台詞を残して逃げます。

桃も積極的に魔族をせん滅することを考えておらず、むしろシャミ子と友達になりたいと友好的に接します。
シャミ子が、何度となく桃に勝負を挑みますが、そのたびに口八丁でうやむやにします。
知能の面でも残念なシャミ子が、桃に、いいように言いくるめられるのも楽しい見どころです。


さて、本作、近年のアニメには珍しい二期制作が行われるほどのヒット作なのですが、その最大の要因は、根底に流れる利他精神に基づく優しい世界観でしょう。


桃が、自分以外のやる気満々な魔法少女にシャミ子が狩られないよう、トレーニングに付き合い、魔力のビーム技を教えたとき、自分の心からの願いを呪文にしろと言われたシャミ子は、世界を征服したいでもなく「みんなが仲良くなりますように」と叫びます。

第一期では、そこまで話は進みませんが、自分の出生の秘密を知り、自分が多くの人の善意で命をつないでいることを知るシャミ子は、自分の魔族としての目標を、自分を生かしてくれた人が作った「多魔市」(多摩市というより東村山市のイメージ)を守ることに定めます。

「多魔市」は、魔族と人と魔法少女の共存を望む人物が作り上げ、その人は死産同然のシャミ子の命を救うため自分を犠牲にして消えてしまったのです。

一期の最終回で、行方不明のシャミ子の父が、難病のシャミ子に残したメッセージがナレーションとして語られますが、その内容は「がんばれ優子。優しい、強い魔族になるんだ」というものでした。
魔力とか体力とか戦闘力ではなく、優しさこそが強さになるという作品のメッセージが伝わる、よい演出でした。

一見するとただの萌えアニメに見える中で根底に流れる思想性の高さが、本作を人気作にもち上げたのだろうと思います。

特に凝った作りのお話ではありませんが、この機会にぜひ見てもらいたいと思います。

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