« バーナード嬢曰く。【アニメレビュー】 | トップページ | 機動戦士ガンダムUC【アニメレビュー】 »

2020年6月30日 (火)

えんどろ~!【アニメレビュー】

400_20200630155501


 


あの微妙にヒットした、いや、むしろヒットしなかったTVアニメ「『えんどろ~!』が再放送!
それもサンテレビ1局で再放送!
ということで、今回のアニメレビューは『えんどろ~!』です。


まあ、おっサンTVという経営がしんどい神戸ローカルのUHF局での再放送なので、関東の方には無関係ですが・・・



『えんどろ~!』は、2019年1月から3月に放映されました。
監督は『ゆゆ式』の「かおり」、シリーズ構成は『干物妹!うまるちゃん』の「あおしまたかし」、キャラクター原案は『ゆるゆり』の「なもり」で、制作会社がStudio五組と日常系アニメの手練れが集まり、日常系オリジナル(原作がない)作品として世に出しものです。


当然にクオリティは申し分なく、もっとヒットしてもよかったのに・・・


おそらく強力な原作がないので制作委員会への出資が集まらず、放映局がTOKYO MXなどUHF系だけということで、露出が足りなかったのでしょう。
キャラの衣装は露出が多いのですけどね(ドヤ顔)。



あらすじは・・・


人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。
そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。
はるかはるか大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――
それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、
同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。


というもので、今回の勇者である少女ユーシャを中心とした4人組の少女が勇者学校に通う、ファンタジー世界を舞台にした学園ものです。


この物語、かわいいキャラと軽快なギャグを土台にしながら、複雑な物語構造を描くという、結構、意欲的な作品です。



一見すると、ユーシャを中心とした4人組が主役に見えます。
しかし、物語の真の主人公は別にいます。


それが、ユーシャ達の担任教師でありながら姿は幼女のマオです。
名前からわかるように正体は魔王です。


_400


物語の冒頭は、すでに4人組の冒険もクライマックス!
魔王城で魔王と対峙しています。


勇者の必殺魔法で魔王は倒されるのですが、その魔王は幼女の姿で過去に戻ってしまいます。
そこで、魔王ことマオは、勇者の誕生そのものを邪魔すれば、将来自分は退治されないと思い、勇者学校に入学した4人組の妨害を始めるのです。



さて、ではなぜマオが真の主役かというと、この物語は、マオが魔王という宿命から解放され救われる話だからです。


ユーシャたちとの交流を通じて、かつて魔王だったころの孤独を思い出し、そこから逃れたいが、周囲の期待もあって逃れられないというジレンマを通じて、最終的に解放される話です。



ここに倒すべき悪こそが救われるべき存在という構造の転換があり、悪役こそが主人公という役割の転換があります。
しかも、時系列の転換まである。


少し複雑すぎて、これを楽しめるのは、よほど調教されたマニアだけです。
スタッフはがんばりすぎです。
成績をつけるなら「がんばらないでおきましょう!」



しかも、運が悪いことに「倒すべき悪こそが救われるべき存在」という物語は、直前の2018年10月から12月に『SSSS.GRIDMAN』(要はアニメ版ウルトラマン)でやってしまっています。
それも、より分かりやすく洗練された形で・・・

400_20200630155601


『GRIDMAN』は大ヒットしているので、この「倒すべき悪こそが救われるべき存在」というテーマは時代性があるのだと思います。
それはトランプ的な分断の時代に、敵味方を超えた包容力が必要とされているということかと思いますが、もう長くなってしまったので『GRIDMAN』で語ることにしましょう。

« バーナード嬢曰く。【アニメレビュー】 | トップページ | 機動戦士ガンダムUC【アニメレビュー】 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

フォト

最近のコメント

最近のトラックバック

2022年1月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ